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2010年8月のFMICS



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放送大学のススメ<中編>

 前回ご紹介したとおり、放送大学公式サイト授業科目は、テレビまたはラジオによる放送授業が無料で視聴可能であるとともに、大学院を含めて約370もの放送授業科目のテキスト(印刷教材)は一般書籍としても市販されており、特に学生として登録しなくても、その多様でかつ優れた内容の科目を誰でも学ぶことが出来ます。

 しかし今回はあえて、学生として登録して学ぶことをおすすめしたいと思います。そのポイントは、(1)“学生”として登録し授業料を払い、科目登録、通信指導の提出、単位認定試験の受験等がスケジュール化された学年歴の中に身を置くことにより、学習が習慣化されやすいこと、(2)単位制の授業料であるため、少しずつ生涯にわたって学習する事に向いていること、の2点です。

 なお放送大学には、教養学部の他に大学院文化科学研究科の修士課程も設置されますが、学部の学籍と大学院の学籍は別のものとなり、授業料やその性格も少し異なるため、ここでは学部での学籍について説明します。

 放送大学の学生の種別には、全科履修生(入学金22,000円)、選科履修生(〃 8,000円/1年間在学)、科目履修生(〃 6,000円/半年間在学)の3種類があります。2学期制により毎年4月と10月に入学のチャンスがあり、今年の10月入学の出願期間は8月31日(火)まで。入学試験はなく、全科履修生は原則として高卒資格を有し、選科履修生と科目履修生は年度初め(4月1日)に満15歳以上であれば、誰でも入学する事が出来ます。在学に要する費用は、先に記した入学金の他に、学期毎に登録単位数に応じた授業料で、これは学生種の別なく1科目(2単位)あたり11,000円となります。

 このうち全科履修生がいわゆる正規の学生であり、所定の期間在学し単位を修得すれば卒業となり「学士(教養)」の学位が授与されます。文理にまたがる5つのコースがあり、そのうちの1つのコースに所属して卒業を目指します。

 選科履修生と科目履修生は、法令上の「科目等履修生」に該当するカテゴリーで、一定の在学期間の中で、授業科目の履修と単位取得を目指す学生種となります。なお、一度何らかの学生として入学すると、それ以降は同一の学生番号で管理され、在学が中断しても学生種が変わっても、履修の記録は一生続くようになっています。

 さて、いまさら大卒(学士)は不要という方も多いかと思いますが、制度上は卒業を目指す全科履修生であっても、1年に1科目といった少ない登録数でも構わず、長期間にわたって(最長在学年限10年、編・再入学の場合は8〜6年)、低廉なコストで“正規の学生”でいる事が可能であり、いろいろな点でおススメです。所定の単位を修得して卒業となったり、また最長在学年限を過ぎて除籍となった場合でも、あらめて入学金を払うことにより再入学が可能です。

 このよう放送大学は、いつまでも学生として無理なく学び続けられるシステムになっているのです。

(出光 直樹)



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水を得た魚のように

 ワールドカップも終わり、各メディアが日本代表選手のプライベートの部分を報道していました。そこには、一人ひとりのさまざまな事情が見え、新たな発見の数々がありました。

 本田も、長友も、駒野も、決して恵まれた環境でサッカーをやれていたわけではなかったのです。親の離婚、死別といった辛い境遇の中で、ひたすらサッカーに打ち込んできた日々を送っていました。サッカーのために親元を離れて遠くの強豪校に進学した長友は、いままたイタリアへと旅立ち、本田は母親に仕送りし、駒野は父親亡き後、弟の大学の学費を出しているといいます。本当にたくましい選手たちがそろっていたことを知り、代表選手に改めて惚れ直しました。

 そんな彼らの話を聞いて、様々な逆境の中でも挫けることなく「自分を活かせる場」を見つけて、たくましく生きる姿に感銘する人は多いと感じました。これは今おかれている環境に嘆いてばかりいないで、おもいきって自分を輝かせられる場所を見つけろというメッセージの具現だと思います。

 先日、朝日新聞に法科大学院のことが載っていました。そこには法科大学院を出て、弁護士になれたけれど、仕事が見当たらず困っている人たちがいる。仕事にありつけた弁護士さんでも、月収は30〜40万、年収は300万円〜400万円ぐらい、事務所費や弁護士会費など経費を差し引くと残るのは半分ちょっとだと書かれていました。法科大学院入学から修了までの3年余りで学費や書籍代をあわせ500万〜600万円の経費をかけあこがれの弁護士になれたのに、思っても見なかった結果が待ち受けているのです。

 たしか、法科大学院を設置するときに合格率が極めて低かった司法試験のあり方を改め、法科大学院修了者の7〜8割は合格するようにして、社会経験を積んだ人が法曹になれるようにというのが法科大学院をつくった時の政府のうたい文句だったはずでした。当然、弁護士を目指した方々は、仕事は沢山あると思っていたはずです。現実は前述のように、資格をとったものの仕事がなくて「そんなばかな」と嘆いている人がいるのです。

 新聞には別の人の話もありました。法科大学院に通っていながら司法試験を受けず、仲間にばれないようにこっそり公務員試験を受けて、現在は公務員だといいます。その人は「理系の学部を卒業後、法科大学院を目指して1年間社会人としてお金をためた。だが、入学すると法学の基礎知識がない自分が合格する気がしなくなってきた。“浪人”をするお金はない。」だから仲間にはばれないように公務員試験を受けたのだといいます。大学院生という現状に安穏とせず「自分を活かせる場」を模索し発見した結果なのでしょう。

 人が生活する環境や自分を活かせる場はそれぞれ違います。どんな場所でもその環境の捉え方を少しだけ変えてみて、深く掘り下げて考え、イキイキとそしてたくましく生きることが大切だと感じました。

(秋草 誠)



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FMICS 8月例会
(第597回例会)

*菊地さんからのメッセージです。

 学士課程教育の構築に向けて(答申)(平成20年12月24日中央教育審議会)、いわゆる学士力答申においては、スタッフ・ディベロップメント(SD)について詳細に言及している。本答申においては、大学経営をめぐる課題が高度化・複雑化する中、学士課程教育の充実を支える上でも職員の職能開発はますます重要となり、個々の大学職員の質を高める必要性が一層大きくなる旨を述べている。

 さらに、高度化・複雑化する課題に対応していく職員として一般的に求められる資質・能力や新たな職員業務として需要が生じてきているものについて詳細に説明している。

 各大学においても、SDの必要性については認識しており、職員の職能開発に係る様々な取組が行われている。

 例えば、国際交流関係等、特に語学力を必要とする職員に対する語学研修や、語学力を一層磨き、専門的な知見を得るための海外の大学への派遣研修、財務担当職員に対する会計制度や簿記などをはじめとした会計研修などに取り組んでいる大学は多く見られる。

 このように、これまで取り組まれているSDは、個々の職員の力量の向上を図るものが中心となっている。

 一方、個々の力量の向上と共に、大学職員の役割として、教員と職員、そして学生との協働関係の確立などを含め、より幅広い、総合的な力量も求められており、それに係る職能開発もますます必要となってきている。

 しかしながら、このような個々の力量の向上を超えた組織的な職能開発については、どのように取り組んで良いのかわからず、特段の取り組みが見受けられない大学もある。

 本答申で言われているような、学内の全教職員が共通理解を持って具体的な教育実践に取り組むには、どのような組織的な職能開発が必要であるのか、また組織的な職能開発を先導するためには、どのような資質を持つ職員を育成すれば良いのか、今後高等教育に必要となる新しい大学職員像について参加者との議論を通して考えていきたい。

【日時】 2010年8月21日(土) 午後4時30分〜7時
【会場】 桜美林大学 四ツ谷キャンパス 307教室
(JR・東京メトロ 四ツ谷駅 徒歩3分)
【テーマ】 検証 学士力答申が期待する新しい大学職員像
【問題提起】

菊池 勇次 (文部科学省 国立大学法人評価委員会室 評価調査係長)

【司会】

高橋 真義 (桜美林大学大学アドミニストレーション研究科 教授)

【参加費】 会員1,000円  非会員1,500円  学生(会員・非会員問わず)500円
【申込先】 米田 敬子 mail2010(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。


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第23回 YFN やっとかめやなも
FMICS名古屋 シンポジウム (第598例会)

 主催:FMICS名古屋(YFN)、後援:ネットワーク大学コンソーシアム岐阜の《学びのカタチ》を束ねる恒例の第23回YFNシンポジウムをご案内します。

 シンポジウムの会場は、ネットワーク大学コンソーシアム岐阜・JR岐阜駅サテライト教室です。 懇親会は長良川での鵜飼い観賞とともに乾杯。そして、関市洞戸大野の東海坐禅道場岐阜での夜プロは朝まで続きます。翌日の恒例の観光は朝のお茶からはじまり、郡上八幡を散策して、昼食は「ももちどり」(地産地消フレンチ)に舌鼓を打つというワクワクハッピーツアーとなります。

 皆さまにはお誘い合わせの上ご参加ください。
【テーマ】 大学のきのう・きょう・あした
【日時】 2010年8月27日(金)13:00 〜 28日(土)18:00 岐阜駅解散
【会場】 (昼の部) ネットワーク大学コンソーシアム岐阜・岐阜駅サテライト教室
(夜の部) 関市洞戸大野 東海坐禅道場
【主催】
【後援】
高等教育問題研究会(FMICS)名古屋
ネットワーク大学コンソーシアム岐阜
【プログラム】 ●昼の部 13:00〜16:00(岐阜駅サテライト教室)

  挨拶 加藤 直樹 (ネットワーク大学コンソーシアム岐阜幹事長・岐阜大学教授 )

  講師
   伊藤 昭 (元立命館大学常務理事・元APU副学長 )
   山本 眞一 (広島大学高等教育研究開発センター長・前日本高等教育学会会長 )
   比留間 進 (私学振興共済事業団嘱託 )

●研修1 18:00〜20:00(長良川鵜飼い事務所 17:30集合)

  長良川鵜飼観光(夕食)
  船中講話 「PISA・ユネスコ教育3位 キューバ探訪記」 伊藤昭

●夜の部 22:00〜23:00(東海坐禅道場 )

  講師
   湯本 恭 (文教大学事務局長 )
   岩崎 正人 (IAMAS・情報科学芸術大学院大学 事務局長 )

●オールナイトの部 24:00〜朝まで

 参加者全員発表(1人10分・レジュメ必要)

●朝茶 源氏香の間で有楽流茶道点前にて

●朝食 喫茶せきや和風イングリッシュガーデン

●研修2 郡上八幡散策(日本三大盆踊)と大和町古今伝授の里フィールドミュージアム

●昼食 ももちどり(地産地消フレンチ) (日本の芸道・武道の免許皆伝制度発祥の地)

【参加費】 昼の部1,000円  夜の部1,000円
※オプション 夜:鵜飼6,000円  翌日:郡上6,000円円(実費)
【事務局】 林 憲和 (岐阜聖徳学園大学 外国語学部事務室 058-279-6704)
nhayashi(アットマーク)ha.shotoku.ac.jp


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FMICS Staff Development 226

■FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、平日の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。■あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なメモを付記してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。■第二部として高等教育問題研究会・FMICSの30周年に向けてFMICS人の中のFMICS人(今月は、明生情報ビジネス専門学校校長の橋爪一久さん)に、「FMICSの温故知新」を20分間程度で語って頂きます。

【日時】 2010年8月20日(金) 午後6時30分〜8時30分+懇親会
【会場】 桜美林大学 四ツ谷キャンパス 3階301教室
(JR・東京メトロ 四ツ谷駅 徒歩3分)
【参加費】 会員500円  非会員1000円  学生(会員・非会員問わず)300円
【申込先】 米田 敬子 mail2010(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、参加者数を把握するため、なるべく事前の連絡をお願いします。


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FMICS あざみ野 SD 16

●ゼミナール型勉強会「SD」の首都圏西部地域での集いです。●前回7月16日(金)の参加者数は9名。私立大学の付属校戦略、2010年度の入試結果動向、大学院受験の研究計画書、大学職員のためのケースメソッド教授法、ODA事業と大学との関わり、ビーチバレーのイベント、滝行、といったトピックスが寄せられました。●この勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者が何か1品、ネタを持ち寄り、みんなで議論します。●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。初めて参加される方は、単に自己紹介だけでもOKです。●資料(コピー)は12部程度お持ちください。

【日時】 2010年8月20日(金) 午後7時〜8時50分+懇親会
【会場】 横浜市山内地区センター 1階 会議室1
(東急田園都市線・横浜市営地下鉄 あざみ野駅 徒歩3分)
【参加費】 100円(会員・非会員問わず)
【申込先】 出光 直樹 (横浜市立大学) naoki(アットマーク)idemitsu.info
http://n-idemitsu.269g.net/category/212623.html
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。


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会報 『BIG EGG』 9月号 発送作業

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

●ワイワイガヤガヤと近況報告を兼ねての楽しい時間は、美味しい中華料理屋での食事会へと引きつがれ、例会などのアイデアの多くが、この瞬間に生まれます。例会とは一味違ったFMICSの活動に、皆さまのご参加をお待ちしております。

【日時】 2010年9月1日(水) 午後6時〜9時+食事会
【会場】 日能研 恵比寿ビル

●初めて参加される方は、 mail2010(アットマーク)fmics.org (高橋真義)までご一報ください。当日の連絡先等詳細をお知らせいたします。



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速報 9月のFMICS

【日時】 2010年9月18日(土) 午後4時30分〜7時
【会場】 桜美林大学 四ツ谷キャンパス
【テーマ】 (仮題)検証 親と子のかしこい就職力の育つ大学選び
【問題提起】
渡辺 茂晃 (日経就職ナビ編集長)