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2010年4月のFMICS



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諸会費代理徴収の倫理<前編>

 学術研究会会費1千円、後援会会費5万円、同窓会費5千円、自治会入会金・会費1万5千円、合計7万1千円(国際総合科学部の場合)。

 横浜市立大学では、入学手続の際に、入学金・施設設備費と言った厳密な意味での学納金の他に、“諸会費”と呼ばれるこれらのお金を納付していただいています。この諸会費の金額については、募集要項には当然のこと、大学案内にも明示して、入学金・授業料等の学納金とあわせ、入学時の納付金合計額に含めて案内をしています。

 これらの団体は、その具体的な事業目的の違いはあるものの、すべて学生生活の充実、福利厚生の向上、教育研究活動への援助を目的として活動し、大学のコミュニティーを構成する公的な団体として位置づけられるものです。このような団体に関わる費用の代理徴収は、他大学でも広く行われており、私立大学等では学納金等とあわせた形での請求や引き落とし等が行われている事が多いと思います。

 本学の場合、これらの諸会費を大学として代理徴収するとしているものの、入学金や授業料等の学納金を担当する財務部門はその取り扱いをせず、それとは別の学務部門において担当し、学納金とは別立ての請求書・振込依頼書を発行して、入学手続書類に同封しています。

 横浜市立大学の入学手続は、基本的に所定の手続書類一式(学納金や諸会費の銀行振込受領書を含む)を、所定の入学手続日に本人か代理人が大学に持参することにより行います。入試の合格者には、入学時納付金の請求書・銀行振込用紙として、「入学金・施設設備費」のものと、「諸会費」のものの2通とその他の書類が送付され、入学手続を行う者は、入学手続日までに銀行振込で納付した上で、2つの受領書とその他の提出書類を持参します。

 なお、大学案内や募集要項の段階から、諸会費の金額と納入の事について明示をしてありますが、入学金等の学納金と違い、諸会費の納入(すなわちそれらの団体への加入)は、学則に定められた義務ではないため、同封する案内文には、「任意」の旨が書いてあります。実際のところ、圧倒的多数の方々からは、諸会費について当然の事として納入して頂いていますが、中には「諸会費は払わなくても良いですか?」と、問い合わせを頂くことがあります。

 さてこの場合、この諸会費の納入について、なんと説明すべきでしょうか?

(出光 直樹)



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心にプラスワン

 ホンダの創業者である本田宗一郎さんは「人間というものは、面白いものであり、不思議なものであり、必要のない人間というのはいない」という言葉を残しています。

 今年は不景気で大学就職内定率は最低の約80%だったと新聞に書かれていました。学生さんは、本当に就職難で大変だと思いつつ、ふと内定をいただけない学生さんの心境は自信をなくし、自分を必要とされていないと思っていないだろうかと心配になりました。

 先日、テレビを見ているとW大学の卒業式のシーンがテレビに映し出されていました。学生へのインタビューは就職に関するもので、さすがw大学さん7社中6社の内定を頂いていますとか、5社中5社でしたとかいううらやましい話の後に、40社の試験を受けて内定を一つも頂けない学生さんもいるという話がありました。20人くらいのゼミの中に3〜4名就職浪人がいるという報告もあり、中には卒業式は記念に出席して就職留年するという話もありました。テレビで見ると卒業式ということで華やかな格好をしているので一見すると分かりづらく、内定者と就職浪人(留年)の両者には余り大きな違いがあるようには見えません。

 就職活動中の多くの学生さんと話して、自信はどこから生まれるのかという質問をされることを思い出しました。採用、不採用を隔てるものは、実は目に見えない自信ではないかと直感しました。こんな質問を受けるとき、自信は「自分を信じることから生まれる」とわかりづらい答え方をしていました。もっと学生さんに分かりやすく説明できればよかったと反省しています。

 たとえば、地図を頼りに見知らぬ土地を歩くとき、目的地までは不安です。しかし、無事にたどり着いた同じ道を帰るときには不安は解消され、往路の半分くらいの時間で駅にたどり着くような感覚を経験した人は多いはずです。このような感覚はプチ成功体験によって自信を持てることを実証したようなものです。

 内定を頂ける学生さんは様々な往復の体験を何度もして、プチ成功体験を積み重ねている人ではないか、そこに自信が生まれその波動が周りの人に伝わっていると思います。

 答えが一つではない社会の道は、地図(答)はありません。とにかく汗をかいて歩いて、歩いて、知恵を絞ってプチ成功体験することが重要です。筆談ホステスの斉藤里恵さんは、「“心”を込めて一歩前進。願いは“必ず”叶います。“心”という文字に一筆足して“必”という文字にしました。心をこめてあと一歩前進すれば、きっとあなたも大丈夫」と励ましの言葉にしています。

 頭でっかちにならずに小さな成功体験を積み重ねましょうよ。世の中はみんなが“必”要なんです。

(秋草 誠)



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FMICS 4月例会
(第593回例会)

専門性を備えた大学職員や、管理運営に携わる上級職員を養成するには、大学が学内外におけるSDの場や機会の充実に努めることが必要である。 <中略> 教職員の協働関係の確立という観点からは、FDやSDの場や機会を峻別する必要は無く、目的に応じて柔軟な取組をしていくことが望まれる。
*2008年 中教審答申「学士課程教育の構築に向けて」=「学士力答申」

■大学職員の能力開発の必要性にはじめて言及した「38答申」から「学士力答申」以前までのSDを巡る論調は、職員の資質向上や待遇の改善、教員との協働が出来る職員の専門領域の能力開発、更には、大学経営がより専門的に高度化するにあたり職員の能力開発は組織を挙げて取り組むべき課題であると述べています。
 「学士力答申」では、これらの視座に加えて、個人的なキャリア形成という視座、特に、職員が個人的なキャリア形成のために学内自主的研修活動や、学会活動への参画、大学院での学習等に対する奨励と支援の必要性にも言及し、注目に値する論調となっています。

■キャリア形成については、「今日、日本では自律的キャリア形成への関心が急速に高まってきている。自分らしい生き方を追求しようとする風潮である。本来、自分の将来は自分で切り開くべきものであるが、集団主義を基調としてきた日本では、自主・自律に対する制約が多く自立意識そのものが希薄であり、組織が主導して従業員のキャリアを開発してきたのが通例であった」(川端大二・関口和代『キャリア形成』、中央経済社、2005、25頁)と述べられています。

 

■2001年に新設された桜美林大学大学院 大学アドミニストレーション研究科・通学課程のアドミッションポリシーです。

 わが国の大学を取り巻く環境は、知識基盤社会への突入、18才人口の減少による学生獲得競争の激化と定員割れ大学の増加、財政状況の悪化など激しく変化しています。
 本専攻は、このような変化に対応し、大学の行政・管理・運営などに関わる幅広い専門的知識と能力を有する大学アドミニストレーター(大学経営の専門家)の養成を目的としています。
 大学等の教育研究機関、国及び地方の政府機関、高等教育関係団体、教育関係企業の職員・教員・経営者等の有職者を主体としつつ、学士課程からの直接の進学者も加えて、問題意識を共有しつつも多様な背景をもつ学生集団を形成します。
 高等教育に対する高い関心を持ち、大学経営のエキスパートを目指す、意欲に溢れた方を求めています。

■組織的SDの整備から自律的キャリア形成の支援へ。大学はこれまで厳しい時代を乗り切るために、組織的に職員力を強化するためのSDの整備を着実に進めてきています。いよいよ大学淘汰が現実問題となった現在、大学は職員の自律的キャリア形成に対しての組織的な支援体制の構築を急ぎ、大学職員は積極的に自律的キャリア形成についても取り組む姿勢が求められることとなります。

■今月は、桜美林大学大学院 大学アドミニストレーション研究科(通学課程/通信課程)で学び、自律的にキャリアを創り上げてこられているお三方をスピーカに、キャリア形成と社会人大学院の活用について検証いたします。

【日時】 2010年4月17日(土) 午後4時〜6時30分
【会場】 桜美林大学 四ツ谷キャンパス 3階307教室
(JR・東京メトロ 四ツ谷駅 徒歩3分)
【テーマ】 大学職員の自律的キャリア形成 -1-
社会人大学院の活用を検証する
【スピーカー】 落合 英樹 (白百合女子大学学長室)
諏佐 賢司 (東京大学情報基盤センター)
古賀 暁彦 (産業能率大学准教授)
【参加費】 会員1,000円  非会員1,500円  学生(会員・非会員問わず)500円
【申込先】 米田 敬子 mail2010(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、参加者数を把握するため、なるべく事前の連絡をお願いします。


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FMICS Staff Development 222

■FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、平日の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。■あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なメモを付記してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。■第二部として高等教育問題研究会・FMICSの30周年に向けてFMICS人にFMICSの「温故知新」を20分間程度で語って頂きます。

【日時】 2010年4月23日(金) 午後6時30分〜8時30分+懇親会
【会場】 桜美林大学 四ツ谷キャンパス 3階301教室
(JR・東京メトロ 四ツ谷駅 徒歩3分)
【参加費】 会員500円  非会員1000円  学生(会員・非会員問わず)300円
【申込先】 米田 敬子 mail2010(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、参加者数を把握するため、なるべく事前の連絡をお願いします。


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FMICS あざみ野 SD 12

●ゼミナール型勉強会「SD」の首都圏西部地域での集いです。●前回の3月19日(金)の参加者数は11名。就活中の学生や、卒後数年の若い方々が多数を占めました。●この勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者が何か1品、ネタを持ち寄り、みんなで議論します。●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。初めて参加される方は、単に自己紹介だけでもOKです。●資料(コピー)は12部程度お持ちください。

【日時】 2010年4月9日(金) 午後7時〜8時50分+懇親会
*その後は5月21日(金)、6月11日(金)の予定です。
【会場】 横浜市山内地区センター 1階 会議室1
(東急田園都市線・横浜市営地下鉄 あざみ野駅 徒歩3分)
【参加費】 100円(会員・非会員問わず)
【申込先】 出光 直樹 (横浜市立大学) naoki(アットマーク)idemitsu.info
http://n-idemitsu.269g.net/category/212623.html
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、参加者数を把握するため、なるべく事前の連絡をお願いします。


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会報 『BIG EGG』 5月号 発送作業

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

●ワイワイガヤガヤと近況報告を兼ねての楽しい時間は、美味しい中華料理屋での食事会へと引きつがれ、例会などのアイデアの多くが、この瞬間に生まれます。例会とは一味違ったFMICSの活動に、皆さまのご参加をお待ちしております。

【日時】 2010年4月28日(水) 午後6時〜9時+食事会
【会場】 日能研 恵比寿ビル

●初めて参加される方は、 mail2010(アットマーク)fmics.org (高橋真義)までご一報ください。当日の連絡先等詳細をお知らせいたします。



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速報 5月のFMICS

 

●若き大学研究家の山内太地さんが、新潮社から『こんな大学で学びたい!日本全国773校探訪記』を上梓されました。日本国内のすべての大学、旧帝大から新設校まで、未知のキャンパスを訪ねて全国行脚。大学業界の最新事情が丸わかり。高校生や親御さん、教育関係者、企業の人事担当者も必読の書です。「大学マニア」を自称する山内さんに、出版秘話を大いに語って頂きます。


【日時】 2010年5月15日(土) 午後4時〜7時
【会場】 桜美林大学 四ツ谷キャンパス
【テーマ】 『こんな大学で学びたい!日本全国773校探訪記』
日本の大学の 今 真の実力校はこれだ
【発表者】 山内 太地 (ライター・大学研究家)