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2007年2月のFMICS

  • 適正性及び透明性の確保について(鳥居 聖)

  • 若い社員に求める「C」(宮本 輝)

  •   FMICS2月例会 2月17日(土) 工学院大学:新宿

  •    FMICS・SD 2月15日(木) 工学院大学:新宿

  •  FMICS淵野辺SD 2月16日(金) 桜美林大学PFC:淵野辺

  • 会報 BIG EGG 発送 3月8日(木) 日能研ビル:恵比寿

  • 速報  3月のYFN 3月7日(水) 同朋大学:名古屋

  • 速報 3月のFMICS 3月17日(土)〜18日(日) 大谷大学湖西キャンパス




適正性及び透明性の確保について

 先般、某学校法人で不正な手段により補助金を受給したという事例があった。そして、文部科学省から次のような通知が発せられた。

 「平成19年度以降の私立大学・大学院等教育研究装置施設整備補助における競争入札について」

 次に掲げる事業に係る工事については競争入札により契約の相手方及び契約金額を決定すること。

  1. 私立大学学術研究高度化推進事業(ハイテク・リサーチ・センター整備事業、学術フロンティア推進事業、産学連携研究推進事業、オープン・リサーチ・センター整備事業)に選定された研究装置の工事
  2. 学内LANの工事
  3. 私立大学等防災機能等強化緊急特別推進事業(学校施設耐震改修事業、アスベスト対策推進事業、バリアフリー推進事業)の工事

 例外としては、補助金額が1,000万円未満、緊急の必要等により競争に付すことができないとき等としている。

 更には、某研究者による科学研究費補助金に係る不正な使用の事例があった。

 その時には、「科学研究費補助金に係る不正使用等の防止のための措置について」という通知が発せられ、次のような経費管理体制等に関するチェック機能の強化が義務化された。

  1. 研究機関における管理体制の改善
    1. 研究機関における自己管理体制の強化(不正行為を防止するための経費管理・監査体制を整備する)
    2. 適正な補助金の執行管理の徹底(購入物品の納品検査の徹底する、検収事務を怠り不適正な支出の疑いが生じた場合は研究機関が補助金相当額を返還する)

  2. 経費管理体制等に関するチェック機能の強化
    1. 補助金の管理責任者の報告(会計処理責任の所在の明確化)
    2. 研究者によるルールの遵守(補助金交付申請時にルールの遵守等を誓約)
    3. 補助金応募手続きにおける機関管理状況報告の組入れ(書類に所属機関の経費管理・監査等の報告書を副申)
    4. 研究機関に対する実地検査の実施
    5. 研究機関に対するペナルティーの実施(改善対応が不適切、不正使用事案が発生した場合は、間接経費の減額査定等のペナルティーを実施)

 私学補助金や科学研究費補助金などの不正受給は、今に始まったことではない。古くは20年以上前にも大きな社会問題となり、理事総退陣となったことは私学関係者なら周知のことである。

 また、国立大学においても同様な事件は起きており、むしろ大学自体がその温床とでも言われてもまったく否定することはできない。

 それはむしろ、間接経費を必要な経費と考えてこなかった結果に他ならない。

 したがって予算構造から抜本的に改革しなければ、この種の問題を解決することは難しく、また国民の税金を原資としている事を肝に銘じない限りは信頼の回復は無いのではないかと考えている。

(鳥居 聖)



若い社員に求める「C」

 三菱商事社長の小島順彦(よりお)さんは新年のあいさつで、社員に「基本を大事に」と語りかけた。好業績に浮足立つことがないよう戒めるためだった。そんな小島さんが若い社員に求める能力として説明するのが、アルファベットの「C」で始まる言葉だ。
 「キュリオシティ」(好奇心)、「クリエイティビティ」(創造性)、「チャレンジ」、「コラボレーション」(共同作業)、「コミュニケーション」(意思の伝達)。これらを支える「キャラクター」(人格)を養うため、仕事を離れたところでも、独自の勉強会を作れと提案している。
 勉強会では、みんなから学ぶのではなく、与える人になるよう努力することを勧める。「カーテシィ(礼儀正しさ)を大切にし、偉ぶらず、人を立てれば輪が広がる」と諭している。

(読売新聞 2007年2月3日夕刊 「ラウンジ」より)

 大学人にとって最大の勝負を迎える時期、志願者、受験者、合格者、入学者の数字に一喜一憂する現状に、あらためて職員としての「基本を大事に」をかみしめています。

 先月の大学入試センター試験での出来事、私の勤務する大学も試験会場となり、受験生誘導係として早朝から外に立ちました。開門までだいぶ時間があったので「まさかこんなに早く受験生は来ないよな〜」と思いきや、なんと女子高校生が元気よくやってきたのです。そして、到着するなり“私、一番ですか!”と目を輝かせて聞いてきたので、私も思わず目を輝かせて「おめでとう、一番だよ!」と答えると、“やった〜”と今度は両手でハイタッチされちゃいました。

 また、しばらくすると高校の教員が数名やってきて、合格必勝お菓子を手渡しながら受験する生徒へ最後の激励、自分が働く職場がまさに人生との勝負の場であることを痛感しました。

 決して数字には反映されませんが、大学にはいろいろな想いがあふれています。私もかつて大学入試センター試験を受験した時の会場や雰囲気は、今でも鮮明によみがえってきます。法人部門にいるので、日常業務はPCと電話を相手に職員や教員とのやり取りが多いのですが、「現場」で「現物」に触れ「現実」を知るという三現主義を大切に、これから迎える入試業務に挑みたいと思います。

(宮本 輝)



FMICS 2月例会 (第535回例会)

●不易流行。1990年10月1日発行の『FMICS100人BOOK』は、タイトルを『高等教育ディスカッションガイド』と銘打っています。@高等教育にはいったいのような分野があって、Aその分野にはいったいどのような問題があり、Bそしてそこではどのような議論がなされているのか、などについて案内する「ディスカッションガイド」を創りたかったのです。目次は、各章に対して Chapter という用語を使わずに、Fusion を用いています。すでに鬼籍に入られた佐藤朔先生、冨子勝久先生、高鳥正夫先生をはじめ著名な先生から現場の若手職員まで、職場やキャリアなどを異にする100人の執筆者が「異質の統合」「異質の融合」というチェーンでつながっています。

●今でこそ、大学職員は、輝く個性ある大学を創るための重要な責務を担う存在ですが、当時はまだまだ二級市民としてしか認められていませんでした。高等教育問題研究会FMICSの原点である「まずはじめよう会」の初発の原像は「少しでも大学を良くしたいと願う人財を束ねよう」「大学職員文化を創ろう」という THINK BIG なものでした。活動を続けて10年が経ち、沸々と束ねられた想いが『FMICS100人BOOK』という本になりました。

●目標の執筆者数を100人としたものの無謀ともいえるものでした。なかなか集まらずに弱気になる高橋に、吉川編集長は、「ここまで来たからには、絶対に100人を目指しましょう」と踏ん張ってくださいました。怖いもの知らず、若さの可能性は小さくありません。何と、自費出版でありながら版を重ねること(結果的には大赤字にはなりました)ができました。

●いよいよ時代は急です。個性的であれとの大号令のもとに悪戦苦闘している時こそ、原点に立ち返ることが必要ではないでしょうか。私たちFMICS人が力を合わせて創り上げた『FMICS100人BOOK』を改めて読みこんでいくことは、時代が求めているものではないかとヒシヒシと感じています。会員の宮本英治さんからは、「100人ブックの読書会を始めるとのことですが、得てして過去に自らが編んだ本の読書会は、当時のパワーを上回る熱意を持って望まなければ乗り越えることは出来ません。そういうことを承知のうえで難しいテーマに臨む情熱に敬意を表します。私にも情熱を持って世に問えるビジョンを探しださなければなりません」とエールと決意表明を頂きました。

●今月から月1回、我が国だけではなく広く世界にも眼を向け、高等教育の明日のために『FMICS100人BOOK』を手にして、ディスカッションの輪を広げていきたく、皆さまには、若手の職員の方にもお声をかけてご参加下さいますようお願いいたします。

【日時】 2007年2月17日(土) 午後4時〜6時30分

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 27階 2743号室 4階 0475号ゼミ室

【テーマ】 激動の時代 あらためてSDの原点に立つ
        『FMICS100人BOOK/高等教育ディスカッションガイド』を読む

【問題提起】
  桜美林大学 大学教育研究所教授 高橋 真義
  大妻女子大学事務局 宮本 英治

【参加費】 会員:1,000円 学生:500円 非会員:1,500円

【申込先】 高橋 真義(桜美林大学) mail2007(アットマーク)fmics.org



FMICS Staff Development 185

■FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、平日の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。

■あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。

【日時】 2007年2月15日(木) 午後6時30分〜8時30分

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 高層棟27階 応接室(2743号室)

【テーマ】 近代日本の大学人に見る世界認識 −15−

【参加費】 会員:500円 学生:300円 非会員:1000円

【申込先】 高橋 真義(桜美林大学) mail2007(アットマーク)fmics.org



FMICS 淵野辺 Staff Development 23

●ゼミナール型勉強会「SD」の首都圏西部地区版。若手を中心に盛り上がっています。この勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者が何か1品、ネタを持ち寄り、みんなで議論します。●ネタは、新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア・企画等々、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。初めて参加される方は、単に自己紹介だけでもOKです。●資料は8部程度お持ちください。

【日時】 2007年2月16日(金) 午後7時〜8時30分+懇親会
        *その後は、3月20日(火)を予定

【会場】 桜美林大学PFC 3階 P303教室

【申込先】 pfc-sd2007(アットマーク)fmics.org (鳥居@桜美林学園 & 出光@横浜市立大学)



会報『BIG EGG』3月号 発送作業

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

●ワイワイガヤガヤと近況報告を兼ねての楽しい時間は、美味しい中華料理屋での食事会へと引きつがれ、例会などのアイデアの多くが、この瞬間に生まれます。例会とは一味違ったFMICSの活動に、皆さまのご参加をお待ちしております。

【日時】 2007年3月8日(木) 午後6時〜9時+食事会

【会場】 日能研 恵比寿ビル

初めて参加される方は、 mail2007(アットマーク)fmics.org (高橋真義)までご一報ください。当日の連絡先等詳細をお知らせいたします。


速報 3月のYFN

●YFN・めやっとかめやなもFMICS名古屋の3月例会は、今、売り出し中の中京大学企画部長の鏡味徹也さんに登場いただきます。イギリスの大学の学生サービスについてのホットな情報は大いに参考になります。*お詫び:1月例会を予定していましたが調整がつきませんでした。

【日時】 2007年3月7日(水)午後6時30分〜午後8時30分

【会場】  同朋大学稲葉地キャンパス DOプラザ閲蔵 2階多目的会議室

【テーマ】 活き活き世界の学生サービスは今
       検証 イギリスのワンタイムサービスを知る

【発表者】 中京大学企画部長 鏡味 徹也

【申込&問い合わせ先】 林 憲和 (岐阜聖徳学園大学 総合企画課 058-279-6710)
      nhayashi(アットマーク)ha.shotoku.ac.jp



速報 3月のFMICS関西

●FMICSの3月は、恒例の関西FORUMです。今年もFORUMの会場は琵琶湖畔です。最初から最後までオールナイトFMICS仕立てでお贈りします。●18歳人口が減少すれば、経営戦略の潮目も変わる。GP、イニシアティヴ、グローバルCOEと、大学を競争に駆り立てる要因は増えるばかりです。「優勝劣敗」という言葉があるが、現実は「勝優敗劣」と言うべき、ハイテンションな状況にもなってきました。●かつては、企業に批判的だった大学人も、「倣え」とばかりに、合理化、人減らし、組織改革や人事制度改革にも取り組むようになりました。●この変化は、大学に明るい未来をもたらすのか、それとも異なる未来に誘うのだろうか。●改革にせよ、新しい価値の創出にせよ、つくり出すのは「人」、そして「組織」だ。たたかう人、たたかう組織を育て上げるために、あつい汗をかき、血を流すチャレンジ人を検証する。それが関西FORUMのテーマです。●そして、大学職員論と大学組織論の主語に「私」を置くFMICS流で、ワイワイガヤガヤと検証していきます。そう、今回のFORUMは、参加者ひとりひとりの汗と血も検証したい。あなたの元気と勇気はどんなものですか。あったかさを自己表現してください。「人育て」ならぬ「人育ち」を検証しよう。●オールナイトFMICSは、恒例の全員発表(10分以内)です。そして、限定2名の20分プレゼンも恒例です。(詳細下記)。●琵琶湖の春は、ワイワイガヤガヤFORUMからスタートします。ぜひご参加下さい。

【テーマ】 21世紀の大学のカタチ
        たたかう人=組織を育てる

【日程】  2007年3月17日(土)〜18日(日)

【参加費】 FORUM:2000円 懇親会:5000円 オールナイト:4000円

【会場】 大谷大学 湖西キャンパス・セミナーハウス
     滋賀県大津市雄琴3丁目33−3  電話:077-578-6600

    《 交通案内 》
     JR京都駅にて湖西線<普通>に乗車、雄琴駅下車 徒歩10分。または、雄琴駅から江若バス 仰木の里線(内廻り)に乗車「大谷大学グラウンド前」下車すぐ。
     湖西線は京都発13:26発、13:41発に乗車すると便利です。

【プログラム】
14:00受付開始
14:30第1部開会
    司会 滝川 義弘(大谷大学 教育研究支援部)
14:50Presentation 1
    福岡 正蔵さん (京都精華大学広報部長)
15:50Presentation 2
    片桐 美津子さん (株式会社ダイモス 代表取締役)
17:00Presentation 3
    足立 寛さん (立教大学大学教育開発・支援センター調査役・中央大学客員教授)
18:10Discussion
18:40第1部総括
    志垣 陽(立命館 教育文化事業部次長)
18:50第1部閉会
19:00懇親会
21:00第2部 All Night FMICS
    【全員発表】元気と勇気とあったかさの自己表現
24:00Discussion
26:00All Night FMICS終了
31:00起床&朝食
32:30総括
34:00FMICS FORUM in KYOTO 終了 解散

【申し込み・お問い合わせ】
   滝川 義弘(大谷大学 教育研究支援部 075-411-8458)
   tacky(アットマーク)sec.otani.ac.jp

【お願い】
 3月FORUMでは、オールナイトFMICSで20分間のプレゼンテーション希望者を募っています。「元気と勇気とあったかさの自己表現」をテーマに発表をしてみませんか。
 希望の方は、簡単なレジュメを添えて、3月5日までに滝川宛、メールでお申し込みください。