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2006年8〜9月のFMICS

  • 平成18年度特色ある大学教育支援プログラム
    (特色GP)の採択について考える(鳥居 聖)

  • 船場の知恵に思う(坂田 範夫)

  •  YFNシンポジウム 9月9日(土)〜10日(日) 岐阜

  •    FMICS・SD 8月23日(水) 工学院大学:新宿

  •  FMICS淵野辺SD 8月18日(金) 国連大学本部:表参道

  • 速報 9月のFMICS 9月30日(土) 工学院大学:新宿(予定)



平成18年度特色ある大学教育支援プログラム
(特色GP)の採択について考える

 平成15年度から始まったこの特色GPもはや4回目の選定結果が公表された。

 昨年度とは異なり、申請区分が学士課程、短期大学士課程、修士課程の3つの課程に分けられた。 学士課程、短期大学士課程では「教育課程の工夫改善を主とする取組」、「教育方法の工夫改善を主とする取組」、「上記以外の教育の工夫改善を主とする取組」に、修士課程では「人社系の教育の工夫改善を主とする取組」、「理工農系の教育の工夫改善を主とする取組」、「医療系の教育の工夫改善を主とする取組」にそれぞれ細工分化され募集が行われた。

 平成15年度から17年度までに185件の特色ある優れた取組が選定されており、合計で233件の採択となった。ちなみに18年度までの応募大学等の数は1939大学等となっている。

 さて、ここで短期大学だけを詳しく見てみたい。過去4回の選定で3回採択された短期大学が1校、2回採択された短期大学が5校ある。(共同の取組は除いてある)。以外だと思われるかもしれないが事実である。

 この3回採択された短期大学は4学科で、入学定員が500名、入定規模では大規模区分になるが、平成15年度は社会体験教育の多面的展開(学外インターンシップ)、16年度は国際交流体験教育の多面的展開(グローバルコミュニケーションセンター)、18年度は高大連携による地域教育ネットワークの形成(高校25校と高大連携協定)で採択されている。

 先日私学振興・共済事業団から公表された平成18年度私立大学・短期大学等入学志願動向によると短期大学の入学定員91,496人に対して志願者は153,451人、合格者は110,307人に対して入学者は86,067人、前年度に比べ入学定員充足率は△5.4%の減少となっている。(文部科学省が集計している学校基本調査は例年8月中旬に速報が公表されるので、次号にその詳細について述べたい。)この数字だけを見ていると、短期大学は年々先細りの傾向であると見えてしまうのである。

 ところで、短期大学は大きく分けて8つの学科区分があるが、定員充足率が100%を超えているのは看護・保健だけで、最も充足率が低いのは情報の68%である。

 したがって、個々別々に内容を見ていかないと平均値が最頻値であると勘違いしてしまうのである。(正規分布だけが平均値=最頻値)

 一般的に陥りやすい平均値のマジックとでもいえるこの錯覚をどうしたら回避できるのかを日頃から考えていないとかなり難しい。

(鳥居 聖)



船場の知恵に思う

一、 商品は『己』。わが力及ばざるモノ商うなかれ。

二、 わが商品に誇りを持つこと肝要なり。されど、誇り得るもの極めて少なきを知るべし。

三、 誰がためにモノ作るや。我には非ず、モノ使わん人のためなり。本末忘るべからず。

四、 モノ作るに奇を衒(てら)うは危うし。平凡の非凡たるを知るべし

 明治後期にわが国で初めて洋夜具地を輸入販売、その後、製造販売も手がけた野田哲の言である。(日本経済新聞2006年8月8日)

 野田は大阪市・船場で商店を興し、現在も野田哲株式会社として寝具、寝装品のプリントデザインを商い続けている。現在は東洋紡と提携、社員37人で29億円の売上高を残している(04年度)。

 彼が夜具地に着目したのには「人間は眠らないで生きられない。とすれば、この世から夜具地が消えることはあり得ない」という当たり前のことで、この結論を得ると、あとは脇目もふらず、この仕事に一生を賭けたという。

 和田のモノづくりは「学者にモノ売る訳やない。買うてくれはる人は普通のお人や。奇抜な柄や講釈せんならんようなものより、素直で飽きのこない、平凡な柄をつけなはれ…」。

 ヒトづくりは「あんたは幸せやな。学校の成績はあんまりようないようだが、心配はいりまへんで。商いはアタマやない、熱(情熱)と辛抱や。それにな、中小企業は大企業みたいな定年ないやよって“商い”覚えとったら一生食べられる。しっかりやんなはれ」。

 カネづくりは「絶対一人では商い、やれまへんな。そやよって、感謝が一番肝心や」。

 まことに明快である。

 FMICSは22回目のシンポジウムを終えた。シンポのキーワードは「これでいいのか高等教育」に始まり、中曽根内閣の臨教審答申の時期に「経営の時代」を訴え、「人財」「経営感性」「智究」というビジネスマンの知恵を提唱した。

 その後、18歳人口のピーク期の「あったかさ」「学生同志時代」を経て、自分たちへの視点から学生へのまなざしに転換し、大学審の21世紀答申以降は「学びの同士」として位置づけた。

 21世紀に入り、「ミッション・パッション・アクション」で一旦、視点を自分たちに戻した後、昨年、今年と「WITH びと」「WITH×2びと」を掲げ、学び舎の主人公(とFMICS人は当たり前に思っているが)である学生との連帯による大学人との相互啓発を訴えた。

 告白すれば「FMICS感字」と呼ばれたキーワードは創作当時、すべてが得心のいくものではなかった。しかし、いま振り返ると、22のすべてに体感的な納得を持つ。丁稚的現場感覚が学生たちによって啓発された賜であろう。

(坂田 範夫)



第20回 YFN やっとかめやなも
FMICS名古屋シンポジウム (第526回例会)

 やっとかめやなもFMICS名古屋(YFN)の《学びのカタチ》を束ねる恒例の第20回YFNシンポジウムをご案内します。

 聖徳学園岐阜教育大学でのシンポジウム。懇親会は長良川での女流マトリョウミン奏者の演奏ありの鵜飼い観賞とともに乾杯。夜プロは会場を関市・東海座禅道場に移します。フラメンコライブもあるユニークな企画です。翌日の鮎料理と温泉にも入ります。今年も岐阜は盛りだくさんです。

【日時】 2006年9月9日(土)13:30 〜 10日(日)16:30

【会場】
     シンポジウム 岐阜聖徳学園大学 羽島キャンパス 本館8階会議室
     夜の部 東海坐禅道場 TEL 0581-58-7014

【テーマ】 可能性の渦を創ろう YFN 2006
       私たち“WITH×2びと”になります

【プログラム】
  9/9(土)
   ●第1部(昼の部) 13:30〜16:30

    講演

     「日本の大学改革を鳥瞰する」
      JOC常務理事・元東京大学事務局長・元文科省体育局長 板橋 一太

     「母校倒産会費のために今あなたがしなければならないこと」
      FMICS代表・桜美林大学教授 高橋 真義

     「地方私学の旗手 学園創立60周年 山梨学院大学の戦略を語る」
      山梨学院大学法学部長 上條 醇

     コーディネーター 南山大学 エクステンションカレッジ事務室長 新里 敏夫

     スペシャルひと言 前早稲田大学副総長・常務理事 村上 義紀


   ●第2部(夕方の部) 17:30〜20:00
     懇親会 鵜飼1304年記念 長良川鵜飼鑑賞
      女流マトリョウミン奏者の演奏あり
      (ロシアの民芸マトリョウシカにテルミンを内蔵したニューサイエンス系楽器)

   ●第3部(夜の部その1) 20:30〜21:00
     「笑いと感動のまちづくり岐阜の仕掛け人
      落語の祖 安楽庵策伝 発掘を語る」
      岐阜市観光コンベンション室長 青山 武彦

   ●第4部(夜の部その2) 22:30〜23:30
     フラメンコライブ ギター&ダンス IN 洞戸
       ペペ飯塚 & ダン村井

   ●第5部(オールナイトの部) 24:00〜朝まで
     オールナイトFMICS 参加者全員発表

  9/10(日)
   ●第6部(リラックス&リゾートの部)
     朝の茶 磨甎窟源氏香の間にて 亭主 安藤昌空上人
     観光 仙涯和尚誕生の地で、侘びの祖 宇田天皇ゆかりの地
          関市武芸川町 探訪
          解説案内 前関市教育長 船戸 政一
     昼食 鮎料理やな (温泉あり) 

   ●解散 JR岐阜駅 16:30

【参加費】 昼の部のみ千円  夜の部まで1万円  両日1万5千円

【申込&問い合わせ先】 高等教育問題研究会名古屋支部事務局
      林 憲和 (岐阜聖徳学園大学 総合企画課 058-279-6710)
      nhayashi@ha.shotoku.ac.jp



FMICS Staff Development 179

●FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、平日の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。超競争時代をしたたかに活き抜くためにも、大学人一人ひとりの努力をキリキリと束ねなければなりません。そんなことを具現化する場です

(1)メディアチェック
 あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。

(2)テーマを定めた継続的な勉強会
 2005年12月より、池田憲彦さんの新刊 『近代日本の大学人に見る世界認識』 (自由社 \3,600)をテキストにしています。8月は「永雄 策郎」(五章)を取り上げます。<7月より延期>

【日時】 2006年8月23日(水) 午後6時30分〜8時30分
        *今月は水曜日になりますので、ご注意ください。
         その後は、9月21日(木)、10月26日(木)の予定です。

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 高層棟27階 2710ゼミ室

【テーマ】 近代日本の大学人に見る世界認識 −9−

【参加費】 会員:500円 学生:300円 非会員:1000円

【申込先】 出光 直樹(横浜市立大学) idemitsu@yokohama-cu.ac.jp



FMICS 淵野辺 Staff Development 17

●ゼミナール型勉強会「SD」の首都圏西部地区版。若手を中心に盛り上がっています。この勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者が何か1品、ネタを持ち寄り、みんなで議論します。●ネタは、新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア・企画等々、何でも構いません。ちょっとしたものでも思いがけない発見があるものです。●資料は8部程度お持ちください。●今月は、表参道駅徒歩5分の国連大学本部が会場となりますので、ご注意ください。

【日時】 2006年8月18日(金) 午後7時〜8時30分+懇親会
        *午後7時、国連大学本部1階ロビー集合
        *9月は22日(金)に桜美林大学PFCで行います。

【会場】 国連大学本部 表参道駅徒歩5分・渋谷駅徒歩8分

【申込先】 出光 直樹(横浜市立大学) idemitsu@yokohama-cu.ac.jp



速報 9月のFMICS

 2007年の「大学全入時代」を目前にして、国公私立大学が生き馬の目を抜くようなバトルロイヤル的競争をすることになります。これまでにもまして、学生さん一人の経営的意味を数字で理解することが大学人、特に職員には求められます。開示された経営情報の読み方、活かし方についてプロの眼を検証いたします。

【日時】 2006年9月30日(土) 午後4時〜6時30分

【会場】  工学院大学新宿キャンパス (予定)

【テーマ】 大学競争時代を活きるための原理原則を学ぶ
       検証 開示情報をいかに読みこなすか

【発表者】 公認会計士 高橋 真則