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6月8日(水)6時〜
<早番は2時〜> 恵比寿・日能研ビル

2005年5月のFMICS

  • アメリカの大学の入学システムについて(村上 梓)

  • 携帯=学習機器の時代へ(河原 卓巳)

  •  FMICS5月例会 5月28日(土) 工学院大学:新宿

  •  YFN 5月例会 5月26日(木) 浄土院:岐阜

  •     FMICS SD 5月25日(水) 工学院大学:新宿

  • FMICS 淵野辺SD 5月27日(金) 桜美林大学PFC:淵野辺

  • 速報6月のFMICS 6月25日(土) 工学院大学:新宿(予定)

  • FMICS SYMPOSIUM 7月30日(土)〜31日(日) 新宿&千駄ヶ谷
      寺崎 昌男(立教学院本部調査役・東京大学名誉教授)
      林 憲和(岐阜聖徳学園大学 総合企画課)
      高木 幹夫(日能研代表)
      その他盛りだくさん! 詳細は見出しをクリック


アメリカの大学の入学システムについて

 日本の大学は「入学が難しく出るのが簡単」といわれているのに対して、一般的にアメリカの大学は、「入学が簡単で、出るのが難しい」というイメージが日本で知られている。確かに受験戦争を勝ち抜かないと入れない日本の大学に比べるとアメリカの入学システムは、一見うらやましいほど簡単に見える。特に各州の州立大学(state university)4年制やコミニティーカレッジ2年制は、その州の州民なら、高校の卒業資格さえあればほとんどの人が一回の入学志願書類提出で入学が許可されるのでそのようにいわれる根源となっている。

 日本の大学入学システムとの大きな違いは二つある。

 一つは学力テストの時期だ。日本の入試方式に対して、アメリカでは入学が許可された時点で、プレスメントテストと呼ばれる基礎学力テスト(英語の Reading と Writing、 Math )を受ける。そして、登録するクラス(授業科目)を決めていくのだ。もしその時点で、基礎学力が大学レベルの基準を満たしていない場合は、大抵の大学にはアンダーカレッジと呼ばれる基礎学力がカレッジレベルに達していない人のためのクラスが用意されている。つまり、プレスメントテストの結果により、自分の学力の足りない科目(Reading, Writing, Math )のレベルにあったクラスから始められるという特色がある。

 一つは自分の専攻や学部を決める時期である。日本の多くの大学との大きな違いは、入学の時点では自分の専攻や学部を決める必要はないということだ。高校を卒業した生徒は大抵、地元の4年制の大学または、2年制のコミニティーカレッジに進み、ある程度の必須科目(卒業に必要な共通科目)をとりながら自分の専攻を決めていく。日本とは違い自分の興味のある分野のクラスを実際に取りながら自分の専攻を見極めることが出来るのは、自分の将来を考える絶好のチャンスでもある。アメリカでは一回決めた専攻でも簡単に変えることができる。専攻が合わない、もしくは違う分野に興味がわいた場合でも、妥協することなく自分の一番興味のあることを勉強できるのだ。ただそんなシステムのおかげで、自分の専攻を次々に変えてなかなか卒業できない学生も珍しくはない。

 アメリカの大学は「入学が簡単」というより、「多くの人に、その人にあった大学教育を与えるチャンスをくれる」と言った方が適切だろう。ただそのチャンスを生かして成功するのは簡単ではないようだ。現に私が在学しているノーマンディールコミュニティーカレッジでは卒業する学生は、2割程度である。

(村上 梓)



携帯=学習機器の時代へ

 「パソコンで有力サイトを運営する企業が携帯電話での通販事業を急速に拡大している。楽天の『ケータイ版楽天市場』の取扱高は3月末までの1年間で前年の約3倍にあたる100億円に達したもようだ。ディー・エヌ・エー(DeNA)やネットプライスも事業提携をテコに成長中。パソコン通販は楽天、ヤフーの2強で勢力図がほぼ固まっているだけに、新興の携帯市場をいち早く押さえようとしのぎを削っている」(NIKKEI NET)と、携帯ネット通販が急拡大している。

 「ポータル(玄関)サイトのエキサイトは携帯電話向けの総合音楽サイト事業を始める。2日以降、国内の主要携帯電話事業者3社に対応したサイトを順次開設。『着うた』や動画のダウンロードのほか、音楽情報、ニュース、ミュージシャンのインタビューなどを提供する。ミュージシャン関連グッズも販売する」、さらに、あのライブドアはインターネットラジオ「ねとらじ」の番組を、携帯音楽プレーヤーで聴けるサービスを始めたという。(同)

 いよいよ「携帯」が電話からインターネット、カメラ、動画と機能を拡充させ、情報端末として活用できる時代を迎えた。20歳前後の世代では、機能の程度は別にしてほぼ全員が保有しているとみて間違いないだろう。しかし、大学のほとんどの教室では板書がプレゼンソフトに変わった程度で、教師の講演形式の授業が続いている。携帯電話は雑音の発生源、授業から逃避できる道具として、むしろ負の存在として見なされているが、携帯電話を活用した授業改善の事例が報告され、授業への参画を促す情報ツールとしての一面があてられている。

 「ソフト開発のボイスマジックは、携帯電話を使って、電車などでの移動中でも証券外務員試験の学習ができるシステムを開発した。金融・証券経営コンサルティングのアーティスグループと組み、証券会社や銀行向けに、新入社員や内定者の入社前受験対策用教材として売り込む。約1000問の問題を携帯電話端末に15問単位でダウンロードして利用。15問終了するごとに合格基準に達しているかどうかを判定する」(同)と、ペーパー試験対策に「携帯学習」を登場させた。

 自宅にパソコンは持っていないが、携帯は使いこなしている学生たちに、資格試験対策などいわゆる暗記型の知識を身につけさせるツールとして携帯電話の使い勝手はよいだろう。マイカー通学でない限りは、どこでも自分のペースで個別学習を進められ、彼らの感性に合致した学習ソフトにできれば、楽しく学ぶ生活習慣が身に付くだろう。「情報ドリル」としてのイメージが浮かぶ。

 授業での理解度把握や意見聴取、自由時間での教材配信と、学習機器としての「携帯」の可能性に着目することは、全入時代だからこそ必要なのではないか。

(河原 卓巳)



ご案内1 FMICS 5月例会 (第503回例会)

 高大連携。高校と大学の教育目標は異なります。連携が成功するか否か。高校側は、生徒にどのような教育の機会を与えようとするのか。大学はその目的に対して十分なプログラムを提供できるのか否か。これまで高大連携は教学マターとして考えられてきました。いよいよ高校も大学も全学的マターとして高大連携の魅力的システムを構築すべき時代に入りました。そのためにも、双方が互いの事情をよく理解することの必要性が大となりました。高校から大学は見えているのか。高校は大学の何を見ているのか。逆はどうなのか。高校と大学の関係を複眼的発想でウォッチいたします。

【日時】 2005年5月28日(土) 午後4時〜7時

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 4階 0471 0477教室

  • エレベーターは、4階には止まりません。3階または5階で降りて、階段で上下してください。

【テーマ】 高大連携/魅力的なシステムの構築のために
        検証 高校は大学の何を見ているのか

【発表者】 ■教育支援における私立中高職員の可能性
      〜 大学の場合と比較して 〜
  浅沼 雅行(成蹊中学・高等学校)
■高大連携 〜多様性と独自性〜
  佐藤 琢磨(法政大学第二中学・高等学校総務)
■高短連携(高校と短大)の事例報告
  伊藤 雅一(秋草学園短期大学入試広報室 室長代理)

【参加費】 会員:1,000円 学生:500円 非会員:1,500円

【申込先】 桜美林大学 高橋 真義 shingi@obirin.ac.jp



ご案内2 YFN 5月例会 (第502回例会)

 今月のYFN名古屋FMICSのゲストは、元気元気な生き様を子供から大人に伝える夢追い人のNPO未来創造プロジェクト代表の浅野幸夫さんです。このNPO法人は、子どもに対しては人との触合いや体験学習等の事業を行い、また成人に対しては起業家及びリーダー育成に関する事業を行うことで、明るく元気な子どもたちを育てると共に成人に夢と希望を与え、それにより輝ける未来を創造し、もって社会の発展に寄与することを目的としています。浅野さんの未来創造プロジェクトに懸ける夢、ミッション・パッション・アクションを語っていただきます。

【日時】  2005年5月26日(木) 午後6時30分〜9時

【会場】  浄土院本堂 岐阜市東駒爪町16 電話:058-264-0389

【テーマ】 私のミッション・パッション・アクション
       未来創造プロジェクトの夢を語る

【ゲストスピーカー】
 NPO未来創造プロジェクト代表 浅野 幸夫

【参加費】 会員:1,000円 学生:500円 非会員:1,500円

【申込&問い合わせ先】 林 憲和 (岐阜聖徳学園大学総合企画課) nhayashi@ha.shotoku.ac.jp



FMICS SD 164

●FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、原則として第3週の水曜の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。超競争時代をしたたかに活き抜くためにも、大学人一人ひとりの努力を束ねる場です。

(1)メディアチェック 
 あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。

(2)テーマを定めた継続的な勉強会
 いよいよ2004年4月から国立大学法人が誕生しました。予想を遙かに超える状況変化にいかに対処すべきか。ミクロな視点ではなく、大所高所からの意見交換をする場にしたいと思います。

【日時】 2005年5月25日(水) 午後6時30分〜8時30分

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 高層棟27階 2710ゼミ室

*教室変更もありますのでご注意ください。

【テーマ】 激変する時代を強かに活きる
        大学の危機回避を考える −17−

【参加費】 会員:500円 学生:300円 非会員:1000円

【申込先】 出光 直樹(桜美林大学) idemitsu@obirin.ac.jp



ご案内 淵野辺SD 2

●FMICS の新しい企画が始まりました。ゼミナール型勉強会「SD」を、首都圏西部地区でも開催します。会場はJR横浜線・淵野辺駅北口直結の桜美林大学PFC(プラネット淵野辺キャンパス)です。日程は原則として第4金曜日を予定しています。皆様のご参加をお待ちしています。

(1)メディアチェック
  あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌・資料等のトピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。10枚程度コピー(原則A4版)してご持参ください。

(2)『Between』誌の講読
 会員の足立さんが編集長を務める高等教育情報誌『Between』(進研アド発行)をメインテキストにして、高等教育をめぐる問題を勉強します。
 今月は5月1日発行のNo.213号の中から、気になった記事を3つ1つ取り上げてコメントしてください。

【日時】 2005年5月27日(金) 午後6時20分〜8時20分
    その後は、6月24日、7月15日を予定。

【会場】 桜美林大学PFC 4階P404教室

【申込先】 出光 直樹(桜美林大学) idemitsu@obirin.ac.jp



速報 6月のFMICS

【日時】 2005年6月25日(土) 午後4時〜7時

【会場】  工学院大学新宿キャンパス (予定)

【テーマ】 2005年度入試結果と2006年度以降の入試の展望

【発表者】 進研アドBetwee編集長 足立 寛